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後期授業第十回目の今回は、古典論理のモデルの紹介を行います。前回演習で紹介したように、古典論理での証明は、排中律をアクロバチックに使う事が可能なため、大変複雑なものになります。では人はなぜ古典論理を使うかというと、そのモデルが非常に簡単で分かりやすいものだからです。古典論理は直観主義論理の拡張であるため、古典論理のモデルは直観主義論理のクリプキフレームに制限を加えたものとなるはずですが、では、具体的にはどのようなものとなるのでしょうか。排中律は、直観主義論理のモデルの基本的なアイディアである「ある命題が真であるとは、その命題の証明を知っていることである」に、どのような変更を加えるのでしょうか。