基礎演習 I 論理学

京都大学文学部の「基礎演習 I 論理学」(毎週火曜日16:30〜18:00)の授業Blogです。

授業第二十一回目の今回は古典論理の話です。世間一般の数学では、直観主義論理では証明できない「排中律」という規則をよく使います。直観主義論理に新たに排中律を付け加えると、古典論理となり、どのような変化がもたらされるかという話をします。
古典論理は、証明論的には複雑ですが、一方、双対性などのよい性質を持ち、そのモデルは非常に簡単なものとなります。最小論理→直観主義論理→古典論理と論理体系が拡大するにつれて、数学の議論をするための道具立てが整備されてくるが、一方で構成性が壊れるなどの残念な問題が起こることも見てください。