基礎演習 I 論理学

京都大学文学部の「基礎演習 I 論理学」(毎週火曜日16:30〜18:00)の授業Blogです。

授業第十四回目の今回は、「論理結合子の意味とは何か」について、証明論的意味論の立場から考えてみたいと思います。具体的には、結合子の導入規則がその意味を定めるというゲンツェンの意見を紹介したあと、「導入規則さえ与えれば、どんな結合子も『論理結合子』として認められるのか?」という疑問を考察します。そしてプライアーによる tonk の例をあげ、ベルナップによる「保存拡大性」概念を導入します。
なお、保存拡大性の説明の箇所で使用する証明図の書き換えの技法は、今後、証明の正規化などの箇所で重要になります。