基礎演習 I 論理学

京都大学文学部の「基礎演習 I 論理学」(毎週火曜日16:30〜18:00)の授業Blogです。

2011-01-01から1年間の記事一覧

授業第十八回目は、新しい論理規則を受け入れるとはどういうことかという話をします。 つまり、最小論理に、論理規則「矛盾律」を付加し、新しい論理体系「直観主義論理」へと拡張します。この拡張は保存拡大ではなく、この規則については哲学的な議論も続い…

本日の授業資料

授業スライド・宿題 こちらから

授業内容

前回の復習 前回の宿題 証明の正規化 正規化定理の応用 宿題

授業第十七回目は、「論理結合子の意味とは何か」に関する話のまとめとして、「証明の正規化」の話をします。また、その後、正規化の話を軸に、記号の書き換え体系が論理と呼ばれるための条件について考えたいと思います。 具体的には、最小命題論理では全て…

参考文献

本日紹介したインバージョン原理についてはこちらが詳しいです。Natural Deduction: A Proof-Theoretical Study (Dover Books on Mathematics)作者: Dag Prawitz出版社/メーカー: Dover Publications発売日: 2006/03メディア: ペーパーバック購入: 1人 クリ…

本日の授業資料

授業スライド・宿題 こちらから

授業内容

前回の復習 前回の宿題 Inversion Principle 証明の正規化 ダメットのハーモニー 宿題

授業第十六回目は、「論理結合子の意味とは何か」の続きで、前回のベルナップによる「保存拡大性」に関するメタ定理の証明の際に使用した「証明図の付け替え」という技法にスポットライトを当てます。この技法により保存拡大性が証明可能なため、「論理体系…

参考文献

授業で紹介したPriortonkの初出はこちら。 Prior, Arthur. "The runabout inference ticket." Analysis, 21, pp38-39, 1960-61.(link: http://www.jstor.org/pss/3326699)またベルナップの tonk の初出文献は以下の通りです。 Tonk, Plonk and Plink. Nuel D…

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授業スライド・宿題 こちらから

授業内容

前回の復習 モデル論的意味論 証明論的意味論 前回の宿題 論理結合子の条件 言語相対性 宿題

授業第十五回目の今回は、論理結合子の意味について、証明論的意味論の立場からさらに考察を加えたいと思います。具体的には、 結合子の導入規則がその意味を定めるというゲンツェンの意見を紹介 「導入規則さえ与えれば、どんな結合子も『論理結合子』とし…

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授業スライド こちらから 宿題 なし

授業内容

前期の復習 命題論理の論理記号の導入・除去規則 述語論理の論理記号の導入・除去規則 論理結合子の意味とは? モデル論的意味論 証明論的意味論

参考文献

スリングショット論法の典型例は以下を参照して下さい。真理と解釈作者: ドナルド・デイヴィドソン,野本和幸,金子洋之,植木哲也,高橋要出版社/メーカー: 勁草書房発売日: 1991/05/01メディア: 単行本購入: 2人 クリック: 53回この商品を含むブログ (30件) を…

前期は、最小述語論理という体系について、論理結合子の導入規則と除去規則を意味を考えずに紹介してきました。 授業第十四回目、後期初回の今回は、「論理結合子の意味とは何か」、というよりも「『論理結合子の意味』という言葉の意味とは何か」について考…

本日の授業資料

授業スライド・宿題 こちらから今回の宿題の提出は必須ではありません。提出する場合、期限は10月の授業第一回です(提出してくれれば成績面で考慮します)。

授業内容

前回の復習 対象レベルの数学的帰納法 自然数論(練習問題) 宿題について

平常授業:7/19 補講: なし 後期の授業再開は10/4の予定 前回は、メタレベルの数学的帰納法を紹介しました。授業第十三回目の今回は、対象レベルで形式化された数学的帰納法についてご紹介します。

本日の授業資料

授業スライド・宿題 こちらから今回の宿題の提出は必須ではありません(提出してくれれば成績面で考慮します)。なお、宿題の締切は9/2710/4(後期授業第一回目)です。

授業内容

前回の復習 宿題の答え合わせ メタの数学的帰納法 足し算の表現定理 宿題

今後の授業予定

平常授業:7/12, 7/19 後期授業:9/2710/4〜

授業第十二回目の今回は、前回の続き(ステップ2)として、最小述語論理上の最小算術Qでどこまで計算に関する事実を証明できるかを、検討したいと思います。 具体的には、足し算の数値的表現可能性を、メタの数学的帰納法を使用して証明します。 「メタレベ…

今後の授業予定

平常授業:7/5, 7/12, 7/19

本日の授業資料

授業スライド・宿題 こちらから

授業内容

前回の復習 宿題の答え合わせ 計算(原始再帰的関数) 証明(数値的表現可能性) 宿題

授業第十一回目の今回は、最小述語論理上の最小算術Qで、どこまで計算に関する事実(例えば "2+2=4" とか)を証明できるかを、検討したいと思います。 ステップ1:計算 前回の足し算・かけ算の原始再帰的定義を一般化し、有限ステップで計算が確実に終わるこ…

注意

本来は、0だけでなく、形式化された算術の全ての記号(=,+,×など)も、本来の算数の記号と分けて書く必要があるのですが、スライド作成の都合上、同じ記号を使っています。ご注意下さい。

訂正

宿題(p.34)は、二問のうち一問のみやってきて下さい。

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